「 あの人には売らない。 」
これ一般の小売業だったら、考えにくいんですが 不動産に関しては 売り主がこう言い切ってしまうケースは少なくないです。
「 あの人だけには売らない。 」
とか もっとキツイのになると
「 あなたには売るけど 将来あなたが Bさんに売らないことを約束してくれ。 」という条件付きで売る人もいます。
まー。何らかのトラブルがあったんでしょうね。
ちなみに このBさんていうのは大体 隣接地の所有者の場合が多いですね。
最近は減ってきたんですけど ワシが地主じゃ。文句あるか。的な人は完全に消滅してませんし、しないでしょうね。
不動産を維持することに危機感を感じている人はこういう態度にはでないんですが、高齢で死ぬまで生活に困ることはない人はこういうことを急に言い出します。
「 財産を死ぬまでに使い切ることはできないのは分かっている。 」という人も結構いますからね。(うらやましいですが・・・。)
ここで困るのが我々不動産業者です。
買い主さんからは 「 急に困ります。 」と責められますし、売り主には 「 もう決めた。ワシの土地をどう使おうと勝手やろ 」と言われます。
当然 こちらとしても 話が飛んでしまうので報酬はゼロになってしまいます。(契約までしていれば別ですが。)
こうならないように 先手を打って 念押しをして進めていくんですが、急に気持ちが変わる人には対応しきれません。
ハッキリ言って こういう現象を世間では非常識ととらえるんですが、不動産の現場では 非常識になりにくいんですね。
土地の売り買いの仲介業者というのが報酬をもらって仕事ができるのは こういう非常識がまかりとおっている業界だからなんですね。(悲しい話ですが。)
ただ、乗りかかった船の場合は 全力で解決するために動きますが、基本的には「 危うきに近寄らず 」の姿勢になってしまします。
関わった人に迷惑をかけますし、当社の信用も落ちてしまいますからね。
ただ こういうケースも日常的にあるのが不動産の現場です。
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